楽天モバイルの海外利用のメリット・デメリットを、ahamoと徹底比較で確認

フィレンツェ楽天モバイル

楽天モバイルがリリースしたとき、私が最も驚いたのは「追加料金なしで海外利用可能*」でした。

着信無料・日本への発信無料は、他サービス(050IP電話・SKYPE等)で着信無料はありましたが、ケータイ番号では初かと思います。更に、海外での2GB/月利用が基本料金に含む点は、今まで日本で聞いた事がありません(*海外除く)

楽天モバイルの海外志向は素晴らしいと言わざる得ないです。そして楽天モバイルがあったからこそ、ドコモがahamo(海外でプラン内のギガ無料利用可)を作ったと言えると思います。

今回は、そんな楽天モバイルとドコモのahamoをじっくり比較し、楽天モバイルの海外利用について理解を深めたいと思います。

なお、利用可能エリアについては、別記事で地図を用いて紹介しています。「楽天モバイルの海外利用可能マップ」を参考に

*UN-LIMIT VIから段階制のため、データ利用量で料金は変わります。


ahamoと楽天モバイルの基本サービス比較、どっち?

基本的な部分での、ドコモのahamoと楽天モバイルのUN-LIMIT VI(アンリミット6)を比較します。

NTTドコモ
ahamo
楽天モバイル
UN-LIMIT VI
月額料金2,970円〜1GB:0円
〜3GB:1,078円
〜20GB:2,178円
無制限:3,278円
月々データ最大量20GB
(国内・海外共通)
楽天モバイルエリア:無制限
パートナー(au)エリア:5GB
海外:2GB
ネットワークドコモエリアの4G・5G
海外82か国
楽天モバイルエリアの4G・5G
パートナー(au)エリアの4G
海外66か国
超過後速度制限国内・海外:1Mbps
海外15日以上:128kbps
国内:1Mbps
海外:128kbps
データ追加550円/GB550円/GB(国内)
500円/GB(海外)
国内電話料金5分まで無料
30秒22円(超過時)
アプリ利用で24時間無料
30秒22円(アプリ未使用)
国内かけ放題
オプション
1,100円/月(24時間)1,100円(10分とSMS)
国際電話従量制従量制
かけ放題:980円/月(海外66カ国)
SMS従量制海外66カ国使い放題(アプリ利用)

基本料金については、ahamoが定額制で20GBデータ利用・5分電話かけ放題込みの2,970円/月。楽天モバイルは電話かけ放題とSMSが無料で、データ利用1GBまで無料から無制限データ使い放題3,278円/月までとデータ利用量に応じたプランになります。

国内利用での一番の違いは、ahamoはドコモ回線の5G/4Gを利用することで非常に広いエリアをカバーします。一方、楽天モバイルは、自社エリアとパートナー(au)回線で全国へ展開しています。

楽天モバイルの国内パートナーはauになり、4Gエリアについてはahamoと遜色はないのですが、パートナーエリアでの基本料金で利用可能なデータ量が月々5GBまでとなっているのが弱点です。

電話に関しては、ahamoは5分かけ放題が基本料金に含まれ、超過時が30秒22円です。楽天モバイルは専用アプリ(Rakuten Link)を使う事で国内通話/SMSかけ放題が無料ですが、こちらもアプリ未使用時は30秒22円です。

楽天モバイルはアプリ利用だけど、

電話を、いつでも時間を気にせず

タダでできるのは良い!

楽天モバイルとahamoの海外利用比較!データ通信編

ここからが本題です。海外での利用だけを考えた場合の楽天モバイルとahamoとの差を比較します。結論から言うと、(短期間で多くの通信以外は)基本的に、万人受けは楽天モバイルかなと私は感じました。

まずは、データ通信について比較します。

NTTドコモ
ahamo
楽天モバイル
UN-LIMIT VI
データ通信量20GB/月
国内外共通
2GB/月
海外パートナーエリア専用
利用制限条件日本出国後15日以降は
通信速度制限あり
特になし
通信制限時速度超過後:1Mbps
15日以降:128kbps
超過後:128kbps
対象地域82か国66か国
追加データ1GB/550円1GB/500円

海外で利用できるデータ量は、ahamoが国内共用で20GB、楽天モバイルはパートナー回線(海外)用として2GB/月が用意されています。

利用できる国は、ahamoが82カ国、楽天モバイルが66カ国と、データ通信面では、全体的にahamoがすごく良く見えるのですが、ahamoには弱点があります。

1つ目は、データ量が海外と国内利用共通である点、そして2つ目が、最大の短所でもある「日本出国後最初に利用した日から15日後以降は通信速度制限あり」です。

一方で、楽天モバイルは無難な感じです。

2GB/月使え、特に日数的な制約はありませんし、料金も段階制のため安いです。また超過時は500円/GB(非課税)とお安めな金額で追加もできるので、旅行者にとっても長期滞在者にとっても使い易いです。

楽天モバイルで、4GB追加データ購入すると基本料金1,079円(2GB分)とで計3,079円となり、ahamoより高いですが、楽天モバイルは使わない月は無料です。旅行時のみ使える点が自由度が高く万人受けです。

確実にahamoがお勧めな人は、日本で毎月20GB近く使う人か、毎月1~2週間海外へ行く人だけですね。

ほとんどの人は楽天モバイルで渡航先はカバーできる

楽天モバイルとahamo地図

対象国については、ahamoが82カ国と楽天モバイルが66カ国ですが、この16カ国の差の中に、自分がよく行く国がある人は別として、両プランとも主要国で利用可能なので、多くの人には関係ないでしょう。

なお、ahamo・楽天モバイル両サービスとも、北米・アジア・欧州など日本人が多く行く地域は利用可能エリアですが、ahamoだけ・楽天モバイルだけのエリアもあります。

楽天モバイルとahamoの海外利用エリアを地図で確認」にて、違いは確認してください。

楽天モバイル対象66カ国とは

アイスランド、アイルランド、アメリカ(ハワイ)、アメリカ本土、アンドラ、イギリス、イタリア、インド、インドネシア、エストニア、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、カンボジア、韓国、キプロス、ギリシャ、グアドループ、グアム、クロアチア、サイパン、ジブラルタル、シンガポール、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、タイ、台湾、チェコ共和国、中国、デンマーク、ドイツ、トルコ、ニュージーランド、ノルウェー、ハンガリー、フィリピン、フィンランド、ブラジル、フランス、フランス領ギアナ、ブルガリア、ベトナム、ペルー、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、香港、マカオ、マルタ、マルティニーク、マレーシア、南アフリカ、ミャンマー、メキシコ、モロッコ、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルーマニア、ルクセンブルク、レユニオン、ロシア(2020年3月3日時点)

楽天モバイルでは、上記の国々で利用が可能で、ヨーロッパはEU全域をカバーしておりahamoより使えます。またアジアや中米でも多くの地域で利用が可能です。弱点としては、(乗り換えも多い)中東では対象国がありません。

楽天モバイルは指定66ヶ国以外での注意と利点

楽天モバイルは素晴らしい海外サービスですが、注意する点が66ヶ国以外の地域です。

66ヶ国以外では、下記の制約と利点があります。

  • データ通信:不可
  • Rakuten Link:Wi-Fi接続で利用可
  • SMS発信:100円(不課税)/70文字 *Android含む

まず、データ通信は2GBが利用できないだけではなく、(お金の問題ではなく)サービス自体がありません。またSMSは発信が有料となります。

しかし、Androidスマホであれば、Wi-Fi環境でRakuten Linkが繋がるので、日本への連絡手段としては、世界中で生き続ける事が出来ます。

引用:楽天モバイル オプションサービス「海外ローミング(データ通信)

留学・駐在等長期は楽天モバイルで決まり

ahamoが行う15日の通信速度制限は、最大スピードが128Kbpsまで抑えられ、解除には日本への帰国のみしか手はありません(追加データ購入では解除しない、月が変わってもリセットはない)。

このため、月に2,970円払って128Kbpsとなると、ahamoは(約2週間以上)長期滞在では使えません。

ahamoのは、海外長期滞在者向けではなく「あくまでも国内在中の旅行者向けのサービス」との制限ですかね。実際、海外旅行1~2週間利用であれば十分ですね。

一方、楽天モバイルは海外長期滞在者にむしろ向いているとも言えるかもしれません。データが2GBと少し少ないですが、電話も受話無料で使えるので、1GBまでの通信で海外でも電話番号キープを無料で出来ることになります。

長期の人は、現地のSIMを契約するはずですので、そこまで(楽天モバイルでの)データ利用が多くならないですし、eSIM等で副回線利用も出来る楽天モバイルは(旅行者より)海外在中者向けかもしれません。

楽天モバイルとahamoの海外での電話とSMSについて

電話は、全く海外で使わない(日本へもかけない)人もいると思います。そんな人は別として・・・。

海外で想定される電話の使い方ですが、大きく分けて3通りあり、それぞれにこちらから電話をする発信と、相手からの電話を受ける受話があり、6通りの料金が想定されます。

  • 自分⇔日本:発信・受話
  • 自分⇔現地国内:発信・受話
  • 自分⇔別の国:発信・受話

*着信で受話器を取らない不在着信は無料です。以下全て受話(電話を受けて相手の声を聞く・話すと)の場合です。

ちなみに、ahamoはドコモのローミングと同様ですので、通話は全てにおいて有料です。

それでは、アメリカ本土に居た場合のそれぞれのコストを比較します。

受話については日本から・海外から(何処から)でも同じになるので1つにまとめました。3箇所への発信と1つの受話の4通り料金が表の通りです。

NTTドコモ
ahamo
楽天モバイル
Rakuten Link
日本へ発信140円/分0円/分
アメリア国内へ発信125円/分34円/30秒
別の国へ発信265円/分〜180円/30秒
(全地域からの)受話175円/分0円/分*

楽天モバイルの0円が目立ちます。安い!!

特に受話が無料が素晴らしいです。現地サービスを使って電話番号を登録していると電話・SMSも時々鳴ります。無視出来ないので受話無料は最高です。

受話の場合、楽天モバイル海外ローミングを使っていれば(カウントフリー)でスタンバイ状態ですから、特に何もすることもなく、使い勝手も悪くありません。

楽天モバイルは、Androidは受発信共にRakuten Link(専用アプリ)を利用、iPhoneでは受話はiOS標準アプリを利用です。そのためiPhoneを利用時(iOS標準電話アプリを利用のため)、海外での着信は有料です。詳細は次の項へ

楽天モバイルで、無料通話・SMSを求めるなら、必ずAndroidスマホを利用しましょう。

楽天モバイルiPhoneかAndroid・ahamoでの利用で比較

楽天モバイルのiOS版Rakuten Linkの変更に伴い、楽天モバイルでiPhoneを海外利用する場合に注意点があります。この変更を改悪と呼ぶ人もいて、実際Android版よりは悪いてです。

  • 海外での受話が、無料から従量課金制へ
  • 66ヶ国間でのSMS使い放題の終了

楽天モバイルのiPhoneとAndroidでは上記2つの違いがあります。ただ注意したいのが、楽天モバイルでAndroidなら無料のままであり、次の通り強みは健在です。。

楽天モバイル
Android
楽天モバイル
iPhone(iOS)
NTTドコモ
ahamo
日本国内通話無制限かけ放題無制限かけ放題5分かけ放題
海外から日本へ電話無制限かけ放題無制限かけ放題従量課金
海外への発信(国際電話)従量課金従量課金従量課金
海外での電話受話無料従量課金従量課金
SMS発信66ヶ国無料従量課金従量課金
SMS受信無料無料無料
赤字は無料

上記は電話・SMSについての料金をまとめたものです。楽天モバイルiOS版とahamoを見比べても、楽天モバイルが電話無制限かけ放題を維持していることもあり、素晴らしいです。

結論から言うと、楽天モバイルでAndroidを使うのが、海外では一番良い!です。

楽天モバイルでのiPhone利用について知っておくこと・注意点は別記事で特集中です。

まとめ:楽天モバイルは海外最強説の検証

個人的主観も強いですが、データ通信が短期的によく使う人はahamoと言いたい所ですが・・・、そんな人は、今まで通り現地SIMとかWi-Fiレンタルがおすすめです。

海外にNetflix見に行ってる訳でもないし・・・、数GB使えれば大体の場合問題ないです!

楽天モバイルへは費用0円でのMNP転入が可能な詳しい手順や方法についても記載していますので、参考にどうぞ。

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